疎外感/好き愛してる/私に出会う/帰る
(疎外感)
教室に入って友達に朝の挨拶をしたら無視されたの。そこからずっと続く無視。
ひとりぼっちの冷たい廊下は寂しかった。
机に伏して背後から聞こえる笑い声羨ましかった。
ひとりぼっちに耐えられなくて身に付いたのが誰とでもそこそこ話せるコミュニケーションだった。相手を嫌いと感じても、楽しくなくても、自分の気持ちを押し殺し合わせた。
ある時、転機があった。
病気になってしまって貪るように心理学を勉強してるときに、ブログで見かけた楽しそうなスクールの案内。心関係のスクールでした。
そこで初日に泣きながら誰にも理解してもらえないって人に伝えたの。
そしたら
『こっちにおいでよ、勝手にひとりにならないで、大丈夫?』
って声を掛けてもらって。言葉にして伝えることができるって知ったの。とっても温かくて優しかった。でもね。どの輪に潜りこんでも消えないの。この疎外感っていうものは…………。
(好き、愛してる)
正直、愛されたいって願っていた。
好きかどうかなんて付き合ってみないと分からない。好きになるかもしれない?って思って付き合ってみるんだけど、相手の顔がいつも思いだせない。どんな顔だったけ?って思いながら、会うたびに顔を見てこんな顔してたんだって驚いた。
好きなんて1ミリも分からない。
別れたら別れたで誰でもいいよ。ってたくさん身体を重ねて、相手を感じた。きっとそこにあると思ってた。隠れてるんじゃないかって疑いながら探る。こうしたら、こんな顔したら、身体を鍛えれば、テクニックがあれば誰かに愛してるって言ってもらえる気がしたの。
(私に出会う)
夜ふと歩いてて気がついたの。もうひとりの私の優しさに。振り返ると死のうと思って真夏の日射しが照りつける中を飲まず、食わず歩けば熱中症で死ねるって思って6時間歩いても死ねなかった。。
リストカット✂制服の下に隠していつも泣いていた。
睡眠薬を多めに飲んでフラフラになった。
はたまた生きたいって思ってカウンセラーに会いに行ったり、スクールに通ったり、上京してみたり、オカマやってみたり、ヒッチハイクしてみたりと勇気を出した。
死にたくて素直に死のうと行動する自分、生きたくて素直に生きようと勇気を出してくれる自分。ずっと傍に居て私の願望を叶え続けている自分という存在に気がついたの。なんて優しいのだろう。はじめて自分自身と手を取り合うような感覚がした。そしてはじめて私自身を愛したいって思った。
(帰る)
上半期は過去を振り返ることが多かった。
初恋の人を必死に探してみたり(見つかりませんでした)、昔住んでた町に訪れて見たりね。あんなに痛くて辛かったことがそうでもなかったって気づいたの。
だからもう一度、ひとりぼっちになろう、ひとりぼっちになる覚悟をしたの。
周りに合わせてたペースを自分のペースに変え、人を嫌いにもなった。好きじゃないんだもん。好きな人は好きなんだけどww
正直ガッカリした人もいた。今までペースを合わせてたのにゆっくり歩き始めるし、追い付きもしようとしないし、別の道行くわって言ってさよならしたりするしww
誰かの思惑通りにもう進めない。期待に応えれない。それでもいいと思った。
初めて人に
『自分をしっかり持ってるんですね。』
って言われた。